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2010年8月31日 (火)

会話ノ先。

だれかと話す事で
ふと雲の隙間から光が差すように
足下に灯りが点るように
この先にあるモノが見える瞬間があります。

これからの時間を
どう過ごすのか
何をするのか。
どこへ行くのか。
口に出さないと
誰かに言ってみないと
実際自分でも分からなかったりするのです。
期限が近づく中で
今日は
ほんのりと目の前が明るく見えました。
多分
声に出す事で
少しずつ整理できてくるのかもしれません。
でも少しだけです。まだ。

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2010年8月30日 (月)

それでも。

何日も前から
虫の音が聞こえています。
家に向かう道路に落ちる影が
昨日より長くなったみたいです。
夕日の色に
黄色が多く入り始めました。
空が遠くなったように見えます。
薄い雲が流れる向こうに
カタチの良い積乱雲が身じろぎせずに
居座っているけれど。

まだ
平熱よりも高い気温が
血を沸かすように思うのに
温度を置き去りに
季節は進んでいく。

もう充分
夏は味わった。

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2010年8月29日 (日)

充ちる。

ぎゅうっとした週末。
取り戻した週末というべきかも。

8月27日。
大竹野正典追悼三夜連続公演
「サラサーテの盤」を見ました。
内田百間のサラサーテの盤を軸に
百間の人生を巡る
去り行く人々と
その思い出が交錯するお話。
大人が創る
見応えと仄かな寂寥感が胸に残る
芝居でした。
いろんな事が繋がって
気が付くと涙が出ていました。
偏屈でわがままで一言多くて
美味しいものが好きで
猫が好きな百間が
長い時間の中で出会って別れた
人々の面影に
乱されたり
束縛されたり
気付いたり
許されたりしながら
最後には
先生ひとりが残される。
とても心に残った台詞がありました。
一度聞いただけなので正確ではありません。
若くして世を去った妻の妹の台詞。
「成すべき事は全て私の人生におさまっていました。
 時間の長さは関係ないのです。」

8月28日。
いつも福図鑑でお世話になっている
たなかひろこさんのお手伝いをする事になったので
紅の虎プロデュース公演「紅の虎」の
稽古場にお邪魔しました。
初めてお会いする方々も多く
緊張しながら拝見しました。
その後の飲み会で
この公演のこと
脚本の読み方
芝居の面白さ、深さ
そういう事を穏やかだけど
一生懸命に話す大人が
まだまだいるのだと知って
とても嬉しくなりました。

8月29日。
遊気舎「イキトン」を見ました。
数年ぶりの遊気舎です。
神戸の下町のたこ焼き屋さんで起こる
様々な出来事。
この世に残った人が
この世にいない人に
聞いておけばよかったコト
伝えたいコト
伝えなければならなかったコト
その思いを
届けられたらどんなにいいだろう。
久しぶりに
芝居を見て声を出して笑いました。
そして不覚にも号泣です。
もし月に
今はいない大事なヒトが暮らしていたら
何を伝えましょう。

計らずも
週末に見た2本はどちらも
この世にいない人と
残されたこちら側の人間を描いた作品で
今自分が
こちら側にいるあいだに
何をみて何を聞いて何をしなければならないのか
考えさせられました。
見る事ができてよかった。

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2010年8月26日 (木)

転換。

ゆっくりの電車に乗るのが好きなので
時間のかかる方法で
出掛ける事があります。

2日ほど前に思い付いて
近鉄の株主乗車券を購入。
今日もし早起きができたら使おうという
ゆるい計画です。
果たして
びっくりするくらいの早起きができたので
とりあえず三重県に向かってみました。
朝の陽光の中で
少し荒い稜線が重なり重なる
緑の山と
何色もの黄色がその実をふくらませて
やや重たげに下を向く早稲の上を
ゆったりと
羽根を動かして
長い脚をまっすぐに後ろへ伸ばして
青鷺が飛んでいました。
それはそれは美しいので
見えなくなるまで
振り返って
窓に顔を寄せて
見ていました。

帰りの電車は
空気の密度が薄いのか
数少ない乗客もほとんどがうつらうつら
しています。
停車して扉が開く度に
草いきれの匂い
川の水の匂い
稲の匂いが
暑い空気と一緒に
冷えた車内に流れてきました。
雑木林の斜面が近い場所を
走るところもたくさんあって
窓のすぐそばを
たくさんの緑のストライプが
飛んで行くのです。
日が陰ると
その緑が
車内の壁に映って
深い赤色の座席と薄い緑色の壁になりました。

さて
切り替えができたかな。
私の頭。


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2010年8月24日 (火)

見たかった。

父の故郷は
長崎の島原地方。
小さな町で「平野屋呉服店」を営んでいました。
島原は隠れキリシタンと
精霊流しで有名な場所です。

もう何十年とお盆に
帰省できない事を
父はきっと気にかけている筈です。
その頃になると
子供のときに見た精霊流しの様子を
必ず口にするのですから。

そんな今年のお盆過ぎ。
父の兄弟から
小包が届きました。
中に入っていたのは
今年の精霊流しで着たというTシャツ。
真っ白の生地に
背中に黒でプリントされた平野屋の商標。
表の胸には家紋が。
どうも
平野屋一族がみんなこれを着たとの事。
齢90歳に近い一番上の伯父をはじめ
小さな孫まで
おそらく20〜30人のお揃いで
夜の浜辺で
海に向かって精霊を流す姿。
見たかった。
これは見たかった。
父にも参加してほしかった。

恐るべし平野屋一族。


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2010年8月22日 (日)

発露。

だれかに
なにかを余す事なく伝えるのは
難しいけれど
表現し続ける行為そのものが
イツカにとどけばいいのかもしれない。

尼崎ロマンポルノの公演を見に行きました。
「富嶽三十六系」。
それぞれが
何かに
誰かに対して
罪悪感を持ったまま
ひとつのコトを完成させる以外に
逃げる方法がない状態で
奈落へ落ちて行く。
あたかもその下には幸福があるかのように。

若いっていい。
無謀もいいと思う。
もっと無謀でいいと思う。
続けてほしいと本当に思います。

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2010年8月21日 (土)

昭和の。

夜の気配が近づく頃
ぬるいゼリーの海に浮かぶ十三の
ビルの5階で
「かなたのひ」を聞きました。

「一時保育の夜」というライブ。
昭和のかほりが漂うそこには
子供と親と
ビールと音楽と
言葉と響きと
行きつ戻りつ
暖かで濃くて
時々すうっと抜けるけれど
容赦ない音の連続で
気が付くと
窓に映る
ネオンの濃淡と明滅が
目にいっぱい広がって
ライブは終わっていました。

子供の笑顔も
音と言葉の振動も
おなかいっぱいに飲み込んで
まだ
体のどこかが
かすかに揺れているようです。

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2010年8月20日 (金)

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こんな暑いなかで
涼しいところ
風が通るところ
冷たいところを探すのは
猫の得意とするところ。

昼間は
玄関や
お風呂場や
廊下の壁側や
ベッドの下で
暑さを避けている様子。
夜になって
機械のおかげで
涼しくなると
昼間の頑張りを緩める様に
家中で猫が伸び始めます。

私の本棚の上でも
伸びています。
いい肉球が
覗いています。

この子の足。
今日も一日お疲れさまでした。

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2010年8月19日 (木)

探検。

知らない道を歩くのは
楽しい。
昨年の秋、
自転車をとめて外出して
戻って来たら
後輪だけトラックに轢かれた状態で見付かって以降
ずっと徒歩で生活しています。
歩くのは好きだし
特に必要でもないので
そのまま買わずに過ごしているのです。

歯医者さんへの道のりで
近所で遭難してから
その辺りのコトが気になり
ますます
知らない道を通っています。
大きな公園
小さな公園
コンビニエンスストアと書かれた
駄菓子屋さん
有機野菜を使ったイタリアン
街の可愛いケーキ屋さん
塩昆布と大福を売る和菓子屋さん
お揃いのTシャツをきて
真っ黒になって
夏の高校球児を応援していた人たちの
たくさんのきらきらした顔。
改札へ入って行く
その表情は
まるで自分が選手であるかのように
誇らしげで
幸せそうでした。
勝ってよかったね。

知らない道を辿って
歩いていると
自転車の早さでは出会えないモノが
たくさんあって
住んでいる場所がまた少し
好きになってきました。

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2010年8月17日 (火)

とまるな。

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電車が止まっている。
ここまで歩いてきて
電車が止まっているなんて。
まだホームには陽が照っていて
なんだかいろんな所が痛いような気がする。

代替輸送も始まっているみたいだけれど
私が帰る方向には出ていない。
地下鉄にも阪急にも
たくさんの人が溢れている事を思うと
それはそれで
移動する気になれない。
普通電車が来るのを
待つ事にする。

もう1時間ホームに立っている。
隣では
子犬をキャリーから出して
水を飲ませて
どこかの旅のパンフレットで
扇いであげている。
よほど暇を持て余したのか
2つ向こうのホームでは
お年寄りが1羽の鳩にお菓子をあげている。
鳩もその人の前から動こうとはしない。
面白いのでずっと見ていた。

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もう汗は出ない。
風が軽く吹くと
涼しい気さえする。
電車はまだ来ない。

1時間と17分後。
やっと無表情の人たちを満載した
普通電車が来た。
せめて
冷たい空気を吸いたい。


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2010年8月15日 (日)

素敵な。

6月に黄金舎に行ったときから
見ていて
ほしかったもの。
今日行ってもありました。
青の水玉と
オレンジと白のストライプ。
なんて素敵な配色。


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2010年8月14日 (土)

お誕生日会。

家に2匹の猫が来て約10ヶ月。
家のあちらこちらに
猫による傷みが目立つようになりました。
それでも
本当に可愛いので
お誕生日会を催すことにしました。

お盆の、
しかも土曜日というお出掛けに最適な日に
日々忙しい方達が
駆け付けてくれました。
母が喜々として作った料理が
テーブルを埋め
猫という生き物の性質上
主役は全く顔を見せない中
お昼間から始まったお誕生日会。
来て下さった方々は
まだ生後2ヶ月だったその子達を
知っている人たち。
かれこれ2時間ほど経ったとき
ようやく現れた主役の
大きさに
さぞ驚かれた事でしょう。
あんなに可愛かった三毛は
今や貫禄さえ出て半眼でこちらを見据えています。
先住の猫を
その大きさと威圧感で追い回す始末ですから。

食事の後
いただいた数々のスイーツで
大騒ぎして
暖かなほうじ茶で終宴。

我が家には6匹の猫がいますが
こんなに
幸せなお誕生日を迎えたのは
この2匹だけ。
楽しい
美味しい
一日です。


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2010年8月13日 (金)

長年のつけ。

会社を早退しなければならないほど
歯が痛い。
なんとか1週間我慢してみた。
もう無理。

前に行ったのはいつだったか
もう思い出せないのです。
たぶん5、6年前。
そこの先生だけは絶対痛くしないので
そのときは
ちゃんと通っていた筈なのに。

いつもなら車で行くところを
なぜか今日は徒歩で挑戦したくなりました。
10分くらい前に着いて気持ちを落ち着けて
治療中にパニックにならない様にする予定で40分前に出発。
少し陽が陰っていて
そんなに暑くもないし機嫌良く歩いていました。
どこで
間違えたのでしょう。
もうそろそろ着いてもいい筈なのになあと思い
周りをよく見ると
全く来た事がない場所にいます。
もはや方角も進むべき進路も不明。
歯医者さんに着く前にパニックです。
近くを通る人にココがどこか確認して、家に電話して、
道順を聞き、歯医者さんへ遅れる連絡をしてもらい、
時間を見たら治療開始7分前。
6年の月日は
歯医者さんまでの道程まで忘れさせるのでしょうか。

そして約10分遅れで到着。
落ち着くどころか、歩き過ぎで左足がつるなか
浅い呼吸で受付へ。
何で来たのかと聞かれた為、徒歩でと答え
絶句される。
先生の問診のあと
これは大工事ですと宣言され、
治療用の椅子の上で麻酔の注射を見て
気が遠くなりましたが、大人ですから。
とにかく声が出ない様に気をつけて40分、
あの音に耐えました。
横になった時、邪魔にならないだろうと踏んでいた
私のお団子頭は
一生懸命工事中の先生のおなかに何度も刺さる結果となり
ごめんなさいとふがふが言うことしかできませんでした。
次回は小さくして行きます。

帰りの道で
またもや通った事のない道を選んで帰ってみました。
どこかの庭先で水撒きをしているみたいです。
水に濡れた
土と木と葉の匂いがしました。
夕方の匂い。
顔の左半分は鉛が入ったように
重たいけれど
ま、よかったのかな。
つけは今後も払います。

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2010年8月12日 (木)

また。

早朝から雨が降っています。

あまり見た事のない進路で
日本海側を
猫の背中を逆なでする様に
北上しています。
気の早い台風4号。

暗い朝の空なので
買っていたものの
なかなか出番がなかった
青い傘を下ろすことにしました。
傘の内側だけは
いつもの朝の空に似ていました。


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2010年8月10日 (火)

メグルメグル。

昨日気付いた。
蝉の声が変わっている。
命の短い者の方が
微かな季節の変化を知っている。
立秋から
幾日経ったんだっけ。081214_1427001


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2010年8月 8日 (日)

楽しかった。

週末毎にミシンと格闘する
約3週間を過ごしたせいか
日曜日にする事が見付かりません。
今朝起きて
在庫の布の棚をぼんやり見ていたら
先日購入したダブルガーゼが
目に入りました。

夏の空のような
コバルトブルーのガーゼ。

夏用の襟まきと鞄を作る事にしました。
午前中に裁断、鞄の内袋と外袋を縫います。
鞄の持ち手は共布がいいので
これもガーゼで。

お昼からのアイロンは
衝撃的な暑さですが
ここで手を抜く訳にはいきません。

午後には
襟まきのフリンジを両端に作ります。
布の横糸を
1本ずつ抜いていきます。

などなどあって。
今日の成果。

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2010年8月 7日 (土)

川の向こう。

会社の屋上で
友人と花火を見ました。
もうこのビルに移って
5年ほど立つのに
初めて
屋上まで登りました。

終業後
夕食を食べに行き
お茶をしながら
ゆるゆるして
なんでもないコトで笑って
満腹から来る眠気と戦いながら
花火が上がる時間まで
過ごしました。

12階の上の屋上は
エレベーターのフロアの明るさから想像できないほど
真っ暗で
その暗さに目が眩むようでした。
手探りで進んで手すりまで
ようよう辿り着くと
目の前が急に
きらきらと光り始めました。
遠い筈の淀川の向こうの
目映いばかりの夜景。
まるで地を這うように
もう花火が咲いたのかと思うほど。
こんなに綺麗だったのか。
大阪の街は。

屋上には
心地いい風が吹いていて
今日一日に起こった様々な事を
みんな吹き流してくれたのかもしれません。

花火は突然始まり
それは思いの外大きく
遅れてやって来る轟音とともに
強く胸を打つものでした。
いつも隙間なく喋ってばかりの私たちも
いつの間にか
言葉を失くし
手すりの上から
その隙間から
一心にみつめることしかできなくなっていました。

溢れんばかりの
地上と夜空の光は
やがて来る
私たちの終わりと出発の
餞なのかもしれない。
美しい餞。

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2010年8月 5日 (木)

月の色。

夜遅く帰る途中
月がどこにあるか
探す癖があります。
方角に弱いからか
住む所が変わらなくても時間や季節が違うと
月の出ている場所が分からなくなるのです。

子供の頃は月が追ってくるのが
おもしろくて
母の自転車の後ろで
大きく反り返って
逆さまになる夜空の月を
みていたものでした。

湿気が多いのか
今日の月は
黄色い中心から白くぼやけて
濃紺の空に
輪郭を曖昧にして
滲んでいます。
自分から
輝くことはないけれど
太陽の影や
地球の引力や
空気の重さや
こちらの気持ちで
いろんな顔になる。
どんな風に変えられても
それでも
受け入れて
自分を失わない。
そういう月のようなイキモノになりたいと思うのです。

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2010年8月 3日 (火)

文字。

中毒とは思わないけれど
文字を追うのがやめられない。
何か用事があるときには
決まって
本が読みたくなるのです。

間違いなく
現実逃避。

昨日帰宅してから
一晩で読んでいました。
三島由紀夫の「恋の都」。
平成の女の子達と変わりない
戦後すぐの女子の
大事な事は何なのかというお話。

そして
夏目漱石「夢十夜」。

さて
今日は何から
逃げようかな。

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2010年8月 1日 (日)

いったい。

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何年ぶりだろう。
打ち上げ花火を見ました。

友人のお家へお邪魔して
PLの花火を見せてもらいました。
大きくて
鮮やかで儚く
あんなに美しいものだったなんて
忘れていました。
友人たちが構えるカメラに写る花火は
どれも素晴らしく
抑えた赤い火も
目を刺すような白い閃光も
消える手前にもう一度光った緑の火も
とても美しい。

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